国内最大級の不法投棄 14年かけ搬出完了

国内最大級の不法投棄 14年かけ搬出完了
日本テレビ系(NNN) 3月28日 17時50分
日本で最大級の産業廃棄物の不法投棄が行われた香川県の豊島で、県が14年かけて進めてきた廃棄物の搬出作業が完了した。

香川県土庄町の豊島では28日午後3時15分ごろ、専用輸送船「太陽」によって最後の産廃が運び出され、豊島住民や香川県の浜田知事などがその姿を見届けた。

1975年ごろから地元の産廃処理業者により自動車の破砕くずやシュレッダーダストなどが不法投棄された豊島。撤去を求めていた島の住民たちと県の間で2000年に公害調停が成立、3年後、産廃を隣の直島に運び出す作業が始まった。産廃の量は当初の約60万トンから最終的に約91万トンに増え、搬出作業は公害調停で定められた今月末の期限ぎりぎりでようやく完了した。

調停成立から約17年、運び出し開始から14年。国内最大級の産廃不法投棄問題は大きな節目を迎えたが、5月末まで続く隣の直島での処理や、豊島の地下水の浄化など、豊かな島の回復にはまだまだ時間がかかる。