東かがわ・白鳥の松原に現代アート出現 自然にとけ込んだ作品ズラリ

日本一低い山とされる「御山(みやま)」(3・6メートル)がある香川県東かがわ市の白鳥の松原を会場に、県内外の現代美術家らによる野外彫刻展「アート・サミット・オン・ザ・御山」が開かれている。19日まで。

同市を拠点にアートの制作活動に取り組む陶芸家、貴志勉さん(63)が県内外の作家仲間たちに呼びかけて開催。京都府や兵庫県など県内外の作家17組が出展している。

会場では、松原をイメージした陶芸や彫刻、染色など個性的な現代アートを展示。中でも、松林の中に出現した大きく奇妙な桃のオブジェ「福桃来」▽鉄板にくり抜かれた3つの矢印が同じ方向を指し、太陽光で同様の影を地面に映し出して“精神集中”を表現した作品「コンセントレーション」▽陶器のオブジェ「精なる梟(ふくろう)たち」-など、自然の中に絶妙にとけ込んだ作品が訪れる人の目をひきつけている。

同市の60代の男性は「散策しながら気軽に見られるというのが心地いい。どの作品も魅力があってとても面白い」と、じっくり鑑賞していた。

貴志さんは「雨や風など天候によっても作品の印象が変わるのが野外の面白さ。感じ方は十人十色、自由な感覚でアートの世界に興味をもってほしい」と話している。

野外彫刻展は今後、隔年で「東讃の野外美術展」として開催していく予定という。