高松空港が2018年から運営の民間委託を正式決定 LCC需要やサービス向上狙う

 

国土交通省は9月6日、香川県高松市に所在する高松空港の運営を民間企業へと委託することを発表しました。このような比較的規模の小さなローカル空港の民間委託は全国でも初めてのケースとなります。

高松空港は1989年に開港された空港で、香川県において徳島空港と共に利用されています。年間の国内/国際線の利用客数は約181万人(平成27年度)で、JAL(日本航空)やANA(全日本空輸)、ジェットスター・ジャパン、アシアナ航空、春秋航空、チャイナエアラインなどが就航しています。一時は利用客数が落ち込んだ時期もありましたが、最近は回復基調にあり平成27年度は過去最高の利用客数となりました。

国土交通省によれば、今回の民間委託の目的は空港の利用促進/サービス向上にあるとしています。具体的には着陸料などを自由に設定できることから、LCC路線の需要や観光客の呼びこみなどで効果が期待されるそうです。

委託時期は平成30年4月からとなり、滑走路とターミナルが民間企業によって一体運用される予定です。また、国土交通省ではすでに公募選定手続き等に関する「募集要項」を策定しています。事業期間は最長55年(当初15年+オプション延長35年以内)となる予定です。

これまで空港の民間委託は仙台空港や福岡空港、それに北海道の4空港で決定されており、今後も広まりが期待されます。また高松空港では9月15日に事業者向けに募集要項に関する説明会が開催され、16日には募集した質問への回答が行われます。