人工芝の特徴

芝生の種類を知っている、よく分かっているという人はプロの人もしくはマニアックな人くらいしかいないと思います。人工芝にももちろん種類というのはいくつかあるわけですが、その人工芝の種類にロングパイルと言われるものがあるのをご存知でしょうか。

ロングパイル人工芝と言われているのですが、一般的な人工芝とは違いがあります。あまり一般には使われていない種類でもありますが、ロングパイル人工芝を使いたいという人もいるでしょう。特徴についてなどを簡単に解説したいと思います。

ロングパイル人工芝の特徴

まず一般的に使われている人工芝とロングパイル人工芝の違いですが、最初に作られた人工芝というのは短いものがほとんどでした。短いもの、つまりショートパイルと言われているものでしたが、これにはメリットが有りました。
それは短いためにロール型にして運べるので、持ち運びが便利だったのです。そして持ち運びも便利なので、取り換えもすごく簡単で設置もそんなに力や特殊なスキルを必要としませんでした。だから、今でもロール出来るショートパイル型はよく使われています。
一方のロングパイル人工芝についてはそういったロールして持ち運ぶということが出来ません。そもそも芝の部分が長いですし、芝の底の方には砂や充填剤と言われているもので補強をされているので柔軟性がないのです。持ち運びはかなり面倒でしょう。

しかしロングパイル人工芝は怪我をしにくいという特徴があります。転んだり滑ったりした時に怪我をしてしまうということから、天然芝が用いられるスタジアムというのは多いです。サッカースタジアムなどはまさにそういう球場が多いでしょう。

しかしフットサルなどでも使われるようになってきているのはこのロングパイル人工芝の方です。かなり天然芝に近づくことができているし、かつ最初のコストは掛かるとしても、その後にメンテナンスをするコストはだいぶ抑えられます。
なのでロングパイル人工芝の方が使われているのです。怪我を防止するという点で非常に使われていて、最近ではラグビーやサッカーだけではなく、野球や陸上の投てき競技などにも使われ始めている、かなりスポーツ寄りのものになっています。

 

ロングパイルはまず庭には使いません

ロングパイル人工芝を一般の人が庭に欲しい!と思うこともあるでしょうが、ある意味で必要ないかと言えます。もちろん趣味の範囲内で欲しいと思って設置するということはあり得るでしょうが、あまり最大限の効果を発揮することは出来ないでしょう。

そもそもプロスポーツ仕様に作られているロングパイル人工芝ですから、庭に敷いたところで特にサッカーをするわけでもなければ、お金だけかかってしまいます。一般的なショートパイルのものに比べると、ロングパイル人工芝のほうが高価です。

敷設の方法も面倒で、通常はアスファルトで舗装した上にロングパイル人工芝を敷くという方法が取られるのです。最初にアスファルトで舗装するだけでもそれなりにお金がかかりますし、さらに質の高い高価な人工芝でコストが一段と上がります。

スポーツ業界でも、最初に大きなコストがかかるということでなかなか人工芝化出来ないというところもあるくらいです。もちろん面積が広いというのが一番の理由ではありますが、そのくらいロングパイル人工芝というのはプロスポーツ仕様になっているのです。

ですので一般の人が使うのであれば、あまり意味がありませんからショートパイルのものを使うことをおすすめします。ショートパイルの人工芝も十分ふわふわのものが増えてきて、天然の草と間違えてしまうようなものもあります。

施工業者の方に相談してもらってもいいと思いますが、ロングパイル人工芝をおすすめされるということはまず無いでしょう。プロスポーツのために使われているのがロングパイル人工芝で、一般の人にはショートパイルがいい、と考えておくのが無難ではないでしょうか。